昭和時代のトップアイドルは松田聖子 ③【日本のアイドルに注目 (48)】
最近のトップアイドルとの異同とその原因
前回の続きです。松田聖子がアイドルだったことを知らない人も増えているでしょうから①と②でアイドル松田聖子に関する基本的な情報を書きました。要するに松田聖子は昭和時代の、あるいは1980年代のトップアイドルだったということです。
最近のトップアイドルとの違いはどこにあるでしょう。グループアイドル全盛の時代に過去の松田聖子の映像を見ると1人ということがまず違っています。最近は1人で人気アイドルとして活躍している人はほとんどいませんから。このことは、1曲唄っているところを歌番組などで見るだけなら大した違いではありませんが、コンサートだと大きな違いになります。最初から最後までずっと1人で歌って踊ってそしてMCもやって、となるからです。
これは通信技術の向上によるところが大きいと考えられます。80年代の歌手はコードのついたマイクで唄っていました。そのため激しい踊りは不可能で、1回のコンサートで必要な体力がそれほどでもなかったのです。現在はコードレスマイクで、激しい踊りが可能になったためそれををウリにしているアイドルも増えました。
しかも最近は、たくさんのアイドルが同時にステージ上にいてそれぞれマイクを持っていても混線したりしません。このような技術の進歩に伴ってアイドルグループの大人数化が進みました。
最近のトップアイドルとの異同、の異
あと、松田聖子だけでなく昔のトップクラスのアイドルはみんな歌が上手です。1人なのでごまかしがきかないぶん歌が上手でないと人気が出ないのでしょう。松田聖子も中森明菜も山口百恵も、昔の歌番組などで唄っている映像を見ると引き込まれてしまいます。まるでMISIAや平原綾香みたいな本格的な歌手の若いときとくらべても大きな差は感じないであろうレベルの歌声です。
しかし昔は良かった、ではありません。かわりに今のアイドルのほうがおしゃべりは上手です。面白いです。昔のアイドルは、テレビなどでしゃべる機会が少なく(そもそもテレビのチャンネルが今よりもずっと少なく)、しゃべっても台本どおりセリフとしてしゃべっているようなものばっかりでいわゆるフリートークはめったにありませんでした。アイドルが面白いことをしゃべるようになったのはフリートークのコーナーがあった「HEYEYHEY」や「うたばん」が放送されるようになってからです。昔はトーク力よりも歌唱力が重視されていて、面白さや人柄よりもパフォーマンスでアイドルとしての人気が出たり出なかったりしていたようです。
面白さで人気があったのは井森美幸、森口博子、山瀬まみなどで、アイドルではなくバラドルと呼ばれていました。テレビでよく見る人気者ではありましたが、CD(あるいはレコード)はほとんど売れていなかったみたいです。
最近のトップアイドルとの異同、の同
最後に、ビジュアルは今も昔もかわいい子が人気ですね。18歳のときの松田聖子はものすごくかわいい。デビュー曲を唄っている中森明菜も超かわいい。橋本環奈や長浜ねるに負けないくらいかわいい。トップアイドル=かわいい、は昔も今も相変わらずです。
(この記事終わり。(49)はやぐフェスについて)