ABCDBLOG

雑学系豆作家ABCDが今注目していること!

向井地美音総監督もそろそろ1年【日本のアイドルに注目 (105)】

向井地美音総監督

2018年12月8日に次期総監督に指名された向井地美音は2019年4月1日より次期が取れて総監督となり、2020年4月1日にはいよいよ就任1周年を迎えます。早いものですが、1年くらいたって私にはなかなか優秀な総監督であるように見えています。例えばタイのイベントでカラオケの曲順が予定と違うというトラブルが起きたときの対応力など大したものでした(次の曲のヘビーローテーションの振付けを準備して構えたところに365日の紙飛行機のイントロが流れ、「これは・・・・・・紙飛行機? 唄いますか? 唄いましょう」驚いた顔をしてはいましたが一瞬で切りかえて歌詞ミスもなくちゃんと唄って他のメンバーのポジション修正の時間もかせいであっさりトラブルを乗りきった、ということがありました)。

これまでのその仕事っぷりから向井地美音の総監督としての個性も見えてきましたのでそのへんを前任者と比較しつつ書いてみます。ちなみに、よくやってる、がんばってくれているなどファンの評判は良好です。

総監督って

正式名称はAKB48グループ総監督、本店および各地方支店に所属する全メンバー(現在は約400人)のまとめ役であり、テレビ番組出演時やグループのイベントにおいてグループを代表するコメントを言ったり、開演前の円陣の号令、あるいは司会進行をまかされることもあります。全メンバーを代表して運営スタッフにメンバーの意見を伝えることも総監督の仕事です。

初代総監督はすでにOGとなっている高橋みなみ、第2代は横山由依でこちらは今もAKB48の現役メンバーです。向井地美音総監督は第3代、ということになります。

高橋みなみは1期生ですから序列的には最初から最後まで同期と後輩しかいない立場でした。横山由依は9期生ですが総監督に就任したときにはすでに先輩よりも後輩のほうが圧倒的に多くなっていました。

一方、向井地美音AKB48の15期生です。次期総監督に指名された時点ではまだ若手メンバー、後輩よりも先輩のほうが少し多いくらいの立場でした。ざっくり言ってしまうと向井地美音総監督は2人の前任者に比べて親分という印象が薄く、むしろ中間管理職でしょうか。とはいえ総監督っていう役職はやっぱり先輩という立場でないとやりにくいんじゃないかなと思えますよね。

実際、大人数アイドルグループの先駆け的存在であるモーニング娘においてまとめ役のリーダーは、現役メンバーの中でもっとも先輩となるメンバーから選ばれています。グループによるってことなんでしょうかね。まあ、会社にも社長が先頭に立ってがんばっている会社もあれば社長よりも部長や課長ががんばっている会社もありますから。

3タイプ

同じ役職に就いた3人ですが3人ともタイプは違います。そのタイプを、わかりやすいように学校で例えてみます。初代総監督の高橋みなみは、学校であれば〝生徒会長〟でしょうか。生徒会長ってその学校のスター的な存在であり、中にはカリスマ的な生徒会長もいるでしょう。高橋みなみはそういうタイプの総監督でした。

2代めの横山由依は、生徒会長よりもむしろ〝学級委員長〟のほうがイメージ的にピッタリです。スターとかカリスマってタイプではなくてザ・マジメ、優等生で先生たちに気に入られている、みたいな存在でしょ学級委員長って。地味だけど仕事はマジメにしっかりやっている、横山由依はそんなタイプの総監督だったように思います。 

一方、向井地美音は生徒会長でも学級委員長でもないタイプのように見えます。実際、高橋みなみ横山由依は総監督就任前にチームキャプテンを経験していてそもそもメンバーたちを引っぱる存在でしたが、向井地美音チームキャプテンの経験はありません。

向井地美音は学校であれば〝学年トップ〟的存在です。頭がよくて勉強でトップはもちろん、勉強以外のこともだいたなんでもそつなくこなせる、みたいな人がいるじゃないですか。そういうタイプです。そもそも向井地美音が総監督になれた最大の理由はAKB48センター試験でトップになったことですから。

高橋みなみはメガホンを持って上からメンバーに語ります。熱いときもあれば辛口になるときもあります。横山由依は上のほうからマイクを使って訴えてきます。丁寧な言葉ですがちょっと長めです。向井地美音は、まん中あたりで普通に話しています。そつがなく、敵を作ることのない無難なコメントが上手です。

バック

総監督は孤独だと3人とも言います。そのとおりでしょうが、何百人もいるメンバーをまとめる仕事は1人でできるものではないはずです。

高橋みなみ総監督のバックには秋元康総合プロデューサーがいました。横山由依総監督は、先輩ですが同い年の指原莉乃HKT48劇場支配人と仲が良く、アイドルグループのプロデューサーでもある実力者の指原莉乃のうしろ盾であるいは2人で48グループをまとめているように見えていました。向井地美音のバックには、前任者でまだ現役メンバーの横山由依もいますが、私の目には後見人的な峯岸みなみの存在が大きいように見えています。峯岸みなみ向井地美音が研究生だったとき丸坊主で同じく研究生として一緒に活動していて、正規メンバーに昇格したあとは所属チームのキャプテン、以後ずっとかわいがってもらっているみたいです。

秋元康総合プロデューサーは高橋みなみが卒業したころ以降はむしろ坂道や他のアイドルグループの育成に興味やエネルギーを移しているみたいです。横山由依総監督を支えた指原莉乃横山由依が総監督を退任した直後にグループを卒業しました。

向井地美音の後見人的存在の峯岸みなみはもうすぐ、4月に卒業します。峯岸みなみが卒業したあとの向井地美音がどのようにAKB48グループのかじ取っていくのか、私は期待とともに注目しています。

 (この記事終わり。(106)は強いアイドルグループについて)