そもそも総選挙１位って、人気？ 実力？ かわいい？【日本のアイドルに注目 (41)】
そもそも総選挙１位って？
「２位須田亜香里と１位松井珠理奈」という記事を書く予定でしたが、２位とか１位とかについての前にその大前提として、AKB48の総選挙１位について書いておくことにしました。人気？ 実力？ かわいい？ １位になるには、総選挙とは、考えはじめるとキリがありません。
AKB48の総選挙は、その創成期に秋元康総合プロデューサーら運営スタッフがその判断で選抜メンバーやセンターなどを決めていたことに不満を漏らしたり直接文句を言ってくるファンがいたことがきっかけではじまったものです。選ばれないメンバー本人の不平不満も結構あったそうで、たとえば最近バラエティ番組などで活躍しているOGの野呂佳代さんもデビュー曲以後選抜されないので当時はかなりブーブー言っていたようです。
ファンによる人気投票で選抜メンバーやセンターが決まるのであれば運営スタッフに文句を言わなくなるだろうという発想です。人気投票の投票券をCDのおまけにしてそれでCDがたくさん売れるのであればお金がもうかる運営やレコード会社も、意見が反映されるファンも、両方がよろこぶことになります。うまいビジネスだなと最初聞いたときは思いました。
ただし、順位をつけられるメンバーにとっては負担が大きいようです。とくに卒業発表後残務処理的に卒業までのスケジュールを淡々とこなしているだけのメンバーにとっては、卒業発表前でも卒業を決意していれば同じ、どうにか勘弁してもらいたい負担でしょう。そのため途中から立候補制という形になって総選挙に立候補したくないのであれば不出馬も可能ということになりました。
卒業を予定しているメンバーでなくとも立候補しないメンバーは毎年何人かいます。なるべく立候補するように運営スタッフからは言われるそうで、それでも総選挙に立候補しないメンバーは、選挙シングルはもちろんそれ以外のシングルでも選抜されにくくなるみたいです。ただし、柏木由紀や指原莉乃のようないわゆる超選抜メンバーは例外です。選挙も順位も関係なくグループの顔ですから、総選挙に出ていなくても選挙シングル以外は常に選抜メンバーです。
立候補すれば、最低でも選挙ポスターと政見放送ふうの動画を作って公開することができます。開票イベントの生中継の冒頭で、名前を書いた緑色のボードとともにシングルショットを１～２秒間放送してもらえることになっています。もしもCMとして同じ時間の放送枠を買うのであればそれなりのお金が必要ですから、ランクインできなくても立候補する価値はあるのです。
どういう人が１位になるのか
どういう人が１位あるいは上位にランクインするのか、それはわかりません。人気があるから、実力があるから、かわいいから、という単純な理由ではないみたいです。漠然と「選挙に強い」メンバーがいるのです。
峯岸みなみや大家志津香も有名で、キャラやトークが面白くてテレビにもラジオにもいっぱい出ていますが、獲得票数を指原莉乃とくらべると１ケタ違います。須田亜香里と中井りかを比較して同じです。
２万年に１人と評判の超絶美少女がシングル曲のセンターを唄って音楽番組などで目立っても25位だったりするのです。総選挙以外ではほとんど目立ったことのない苦労人メンバーのほうがずっと上位にランクインしていたりします。
謎だらけ、それがAKB48の総選挙です。だから面白いのかもしれません。
選挙シングルのテレビ初披露に総選挙１位のメンバーがいなかったら
負担が大きくてもメンバーのほとんどが総選挙に立候補するのは、選抜メンバーに入ってテレビで唄いたい、１位になってセンターで唄いたい、という気持ちがあるからのはずです。唄うために立候補するのです。ならば、総選挙で16位以内に入れたら選抜メンバーとしてテレビで唄おうとするはずですし、１位になれたらセンターで唄おうとするはずです。
なのに、もしも選挙シングルのテレビ初披露のとき１位のメンバーがいなかったらどうなるのでしょう。過去の総選挙で16位以内に入って選抜されたメンバーが選挙シングル初披露のテレビ番組で唄わなかったことは、少なくとも私の記憶では１回もありません。ましてや１位のセンターが、なんてことは全くありません。選挙シングルのテレビ初披露に１位のメンバーがいなかったら、どんな対応になるにせよ、48グループのファンにとって、運営スタッフにとっても前代未聞の大事件です。とんでもないことです。
