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指原莉乃の卒業コンサート ③【日本のアイドルに注目 (93)】

サプライズ発表

前回の続きです。トップクラスの人気メンバーの卒業コンサートでもサプライズ的な演出が行われることはありますが、だいたいは送り出す側のメンバーが仕掛け人で卒業するメンバーを驚かせるというパターンです。あるいは人事的なことやイベントの開催についてなど運営側からのサプライズ発表が行われるようなこともあります。しかし卒業するメンバーが仕掛け人になってサプライズ発表を行うなんてことは過去には、少なくとも私の知る限り、ありません。

にもかかわらず指原莉乃卒業コンサートでは指原莉乃からのサプライズ発表が2つありました。2つとも内向きの、地味な内容の発表でしたがトップアイドルの卒業コンサートで発表されるようなものではありませんでした。

1つめはHKT48の新公演、しかもそれをすべて指原莉乃が書き下ろすというものでした。新公演の3文字が大型スクリーンに浮かびあがってきたときのメンバーたちの歓喜、直後のその全員の表情、ファンからあがるありがとうの声、これが今HKT48というグループにとってもっとも求められていたものであることが直球で伝わってきました。
「すぐに書く! 年に1枚のシングルしか出せないようじゃダメだ!」「最後のプレゼントです。がんばってね」

ステージ上がまるで事務所の会議室

2つめのサプライズ発表は後輩メンバーの村重杏奈についてでした。以前から可愛がっている後輩ですが人気がのびずにアイドルとして難しいところに来ていたのはたしかで、どうやら本当に心配していたみたいです。その指原莉乃がたまたま打合せで会った芸能事務所の社長に村重の移籍を打診したところそれが認められたということをサプライズで発表して、村重本人にもステージ上で伝えたみたいでした。村重にとっては人生が動くような贈り物ですからね、言葉がちゃんと出なくなるくらい感激して大泣きしていました。

それにしても、アイドルの事務所移籍が決まったのであればそれはマネージャーかプロデューサーなどの運営スタッフから事務所の会議室で伝えられることですよ。それを卒業コンサートのステージ上で卒業するメンバーがサプライズ発表するって、間違いなく前代未聞でしょう。

日本のアイドル史上初めて劇場支配人を兼任した人だからこそともいえますが、指原莉乃ってやっぱりただの現役アイドルではなくてプロデューサーでもあったんだなって実感させられました。プロデューサーの仕事をしてなかったらこんなことをステージ上で発表するなんて思いつかないですよね。

同時に、村重以外のメンバーたちの曇った表情がこの重みを雄弁に語っていました。ここまでしてくれる面倒見のいい親分がいなくなったあと私たちは大丈夫なんだろうかって不安を感じたみたいでした。

これら以外にも一昨年48グループを卒業した渡辺麻友が久しぶりにアイドルとして唄ってくれたことや同じくOGの北原里英の登場などもあり、いろいろな意味で見どころたっぷりの素晴らしい卒業コンサートでした。次は・・・・・・柏木由紀かな、どんな卒業コンサートになるんでしょう。来年? いやいやゆきりんの卒業はもっと先かも。

(この記事終わり。(94)指原莉乃大感謝祭!)